「ねぇ・・・」
「嫌です。」
「・・・お茶をいれに行くだけだってば。」
「駄目です。」
珍しく真面目に仕事を片付けて来たと言うから、好きなようにさせていたら・・・ペーターに抱きかかえられたままかなりの時間が経過した。
最初のうちは色々話をしていたが、時間が経てば話す内容も尽きてくる。
けれどペーターは飽きる事無く、あたしを抱きかかえ、幸せそうに微笑んでいる。
あたしはと言えば時折ちょっかいを出してくる手をつねったりはたいたりして遊んでいた。
・・・それを遊び、と言えるようになった自分に苦笑してしまうけど。
けれど、どれだけ愛しい人との触れ合いが楽しくとも、移り行く時間の流れに比例して訪れる喉の渇きだけはどうにもならない。
「喉が乾いたんだってば!」
そりゃ今すぐ飲みたいって程でもないし、もう少し我慢出来るけど・・・そろそろ身動きできない不自由にも飽きてきた。
「このまま脱水症状で死んじゃったらどうすんの?!」
だから、多少脅しの意味も込めてそう叫んでみたら、ペーターの腕の力が微かに緩んだ。
――― やった!
そう思って立ち上がろうとした瞬間、片方の手が背後から首に伸びてきた。
「そんな事させません。」
そしてそのまま勢い良く首の向きを変えられる。
「っ!」
背後からの半ば強引な、キス。
ねじれるような体勢に、いつもより早く・・・酸素を求めて口を開く。
それを狙っていたかのように、深いキスをおくられた。
「ん・・・」
粘着質な水音と共に、ようやくペーターが手の拘束を解いた時には、ぐったり寄りかかるような状態。
「・・・もっと水分補給しますか?」
「!!!!」
一度決めたら、何があっても離れない、逃がさない。
そんな彼の性質を忘れていた事に、今回の敗因は・・・あった。
これだけ、お題入れ替えました。
もともとのお題じゃどうしても書けなかったんです。
あれはアリスじゃないと書けませんorz
状況説明が下手ですみません・・・もちょっとどうにか上達したいもんです。
ペーターが壁でもベッドでもどこでもいいんですが、床にペタッと座ってます。
ペーターの足の間にヒロインが座っていて、背後から腰に手を回して抱きしめてる状態です。
・・・分かりますでしょうか?(苦笑)
とにかくべったりひっつきたかったんでしょう。
最初は良くとも時間が経てばウザイ鬱陶しいでしょうねぇ(笑)