「うわぁ・・・あ?」
飛び起きて周囲を見渡すけど、誰もいない。
「・・・いや、いなくて当たり前?」
目覚める直前に見た夢は鮮明に覚えているけれど、呼吸をひとつするたびに霞がかかって、次第に記憶から消えていく。
「消えるな!」
両手で頭を抱えても、消えていく夢の記憶を止める事は出来ない。
それだけ、いい夢だった・・・ハズ?
「え、嘘、もう記憶にない?」
自分の記憶力のなさに愕然としつつも、あの人の笑顔だけは脳裏に焼きついているらしい。
見ていると幸せで
だけど、見つめられると目を逸らしちゃって・・・
逸らしたあたしを見て、苦笑するように微笑む姿を横目で見て・・・
また、それで幸せになって
「・・・会いたい、なぁ。」
それは絶対に叶わぬ願い。
だってあの人とは、住んでる世界も場所も・・・違うから
■切な甘い10のお題■貴方の夢を見ました。
読む人によって相手が代わるであろう小話です。なので、特定の相手はいません(キッパリ)
遙かだったり、最遊記だったり、その他好きなキャラだったり、人だったり・・・色々です。
だって夢に好きな人が出ると幸せじゃないですか。でも大抵その人とは何らかの距離があって近づけない。
ま、私の場合はあの人が一番脳裏に浮かぶんですけどね・・・アイタイなぁ〜。