「はい!」
「はい・・・って、どうしたの?悟空。」
「バレンタインのお返し。」
「・・・えーっ!?」
今年のバレンタインは三蔵の仕事の都合で皆が揃うっていうから、前から練習していたチョコレートケーキを皆にご馳走する事にした。
で、皆で仲良く食べて、お返しはいいからって何度も念を押したのに・・・。
「お返しはいらないって言われたけど、オレ、ケーキすっげー嬉しかったから何か・・・えっと、あ、そう!!お礼したくなった!!」
「・・・お礼。」
「うん!」
大きく頷くと悟空が一歩後ろに下がってぺこりと頭を下げた。
「すっげーウマいケーキ、ありがとな。」
「悟空・・・」
「また作ってくれると、嬉しい!!」
そう言いながら、顔を上げた悟空はギュッと握り締めた手を前に差し出した。
「はい、これお礼!」
笑顔で手を更に前に差し出す悟空の想いを断る事も出来ず、つられるように笑みを浮かべ手を差し出す。
握り締めた手の平が緩められ、あたしの手に零れ落ちてきたのは・・・色とりどりのキャンディ。
「皆はこんなのガキっぽいからやめろって言ったけど、オレこれすっげー好きなんだ。」
「・・・うん。」
「そん中でも、これ!!この青色のアメは特別ウマイから食ってみてな!」
「・・・ん、ありがとう、悟空。」
「ううん。オレこそありがとな!」
■ホワイトデー2■笑顔とキャンディ
他の皆もプレゼントを買って互いに牽制し合ってる中、悟空だけが素直に渡しに行ったって話?(笑)
何となく笑顔とキャンディに似合いそうなのは悟空かなぁと思って書いた気もする。