「ちょ・・・イザーク!?」
「うるさいっ!貴様から言いだした事だろうがっ!」
「それはそうだけど・・・」
ホワイトデーの今日、皆から個々にお返しを貰って、後はイザークだけとなった。
でも夕食を終えてもイザークからは何もなかったから、「皆はお返しくれたのにっ!」と言ってわざとらしく騒いでみた。
すると返って来た答えが・・・
「じゃぁ何が欲しい。」
――― しかも、思いっきりふんぞり返った状態
その迫力に負けて、普段イザークがしなそうな事を冗談半分で言ったら・・・素直に実践されてしまって、冒頭の状態となる。
「イ、 イザァ〜ク〜っ」
「なんだ!」
「た、確かにギュッとしてって・・・い、言ったけど・・・」
「文句あるのかっ!!」
一応ホワイトデーのお返しを貰ってる立場のあたしが何でこんな風に言われなきゃなんないの!?
でもこのままじゃ確実に胸部圧迫で呼吸困難になるし・・・。
仕方なく下ろしていた手を上げて、イザークの腕を軽く掴む。
「あの・・・」
「なんだ。」
「・・・く、苦しいぃ」
「そういう事は早く言え!!この、馬鹿がっ!!」
――― ずっと言おうとしてたのに、聞いてくれなかったのは誰!?
パッと身体を離してくれた事により、楽に呼吸が出来るようになった。
「はぅ〜・・・」
「・・・落ち着いたか。」
「うん。」
「・・・加減が、分からん。」
ポツリと呟く声が聞こえて、思わず疑問の声をあげた。
「え?」
「全く・・・貴様はいつもオレを困らせる。」
「ご、ごめん・・・」
「謝るな。別に・・・悪いとは思ってない。」
「・・・イザーク?」
先程とは違い、そっと背中に回された手に力が入ったかと思うと、優しく抱き寄せられた。
「お前の事は分からない事が多い。少しずつでいい・・・オレに、教えろ。」
「・・・うん。」
■ホワイトデー3■キツク抱きしめる
加減が分からなくて思いっきり抱きしめちゃうイザーク(笑)
それでも離せなくて、更にぎゅーっと抱きしめちゃう本能に素直なイザーク(笑)
でも怒鳴ってばっかりの彼がやけに可愛く見えるのは私だけでしょうか?