「はい、どうぞ。」
「ありがとう。開けてもいい?」
「えぇ、勿論。」
可愛らしいチェックの包みに結ばれていたピンクのリボンをゆっくり解くと、中から出てきたのは・・・
「マシュマロ?」
「はい。ホワイトデーのお返しにはワンパターンかと思ったんですけど・・・」
「ううん!そんな事ない。あたし、好きだよ。マシュマロ!」
早速ひとつ手に取ってみて、ふと感じた違和感。
「あれ?これ普通のより・・・大きい?」
「やっぱり判りますか。」
「うん・・・って、え・・・もしかして、このマシュマロ・・・譲くんの?」
「・・・はい。」
マシュマロを手に持ったまま隣の譲くんを見たら、少し頬を染めながら苦笑していた。
「手作りー!?」
「はい。」
「え、ちょっと待って。マシュマロって作れるの!?」
「えぇ、オーブンも使わないから、結構簡単ですよ。コーンスターチで型を作って、そこに生地を流し込むんです。」
「へぇーへぇーへぇー・・・」
作り方を説明してくれる譲くんの言葉をただただ感心して聞いている。
前からご飯やお菓子を色々作ってくれたりしてたけど、まさかマシュマロまで手作りするなんて・・・凄い。
「さすがに市販の物ほどの味は出せませんでしたけど・・・」
「ううん!市販のより全然美味しいよ!」
話を聞きながらついつい食べていたら、いつの間にか残り数個となっていた。
・・・い、意地汚いって思われるかな。
そう思いながらチラリと様子を伺うと、予想に反して笑顔の彼。
「良かった。あなたの笑顔が見たくて、作ったんです。」
「・・・譲くん。」
「また、いくらでも作りますから遠慮せず食べて下さい。」
■ホワイトデー&迷宮発売記念3■マシュマロ
何となく譲くんはホワイトデーに手作りの品を返しそうな気がして・・・(笑)
しかもチョコレートとか本命がいるからって言って受取らなそう。で、学校で噂になるっと。
取り敢えず譲くんの話はほんわかしたのが好きです♪