「はい。」

「え?」

「今日はほわいとでーだから、貴女に・・・」

「え・・・白龍ホワイトデー知ってるの?」

「ううん。私は知らない。でも、神子と譲が教えてくれた。」

「先輩と譲くんが?」

「うん。今日はばれんたいんでーにお菓子を貰ったお礼をする日だって言っていた。」



・・・間違えていないけど、微妙に違う気がするのは気のせいかな。



「だから、これを貴女に。」

そう言って白龍が目の前に差し出したのは、真っ白な百合の花。

「うわぁ・・・綺麗。どうもありがとう、白龍。」

笑顔でそれを受取ると、花弁にそっと顔を近づけた。

「・・・いい香り。」

「嬉しい?」

「うん、嬉しいよ。」

「良かった。」

ホッとしたような安堵の表情を見せた白龍を見て、自然とあたしも笑みを浮かべる。

「綺麗な百合の花だね。少し白龍に似てるかな。」

「私に?」

「うん。どこか凛として威厳がある感じがしない?」

「分からないけど、でも・・・私より貴女にこの花は似ているよ。」

「あたしに?」

「うん。真っ白でとても綺麗だ。それにとてもいい香りがする。」

「・・・白龍。」

「あぁ、でも違う。貴女は花よりも綺麗だ。」

「そ、そんなに褒めても何もないよ!?」

まっすぐに褒められるのが照れくさくて、そんな風にはぐらかしたけど、白龍には通じない。

「本当の事を言っているだけだよ。貴女は花よりも何よりも綺麗だ
・・・大好きだよ。





ホワイトデーのお返しは、白百合





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■ホワイトデー&迷宮発売記念4■白百合
白い百合って言うと、気高い感じがしたので神様でもある白龍にしてみた。
しかも白龍なら何処からか見つけて持ってきそうじゃない?
あ、ちなみにこれ、でっかい方の白龍のつもりです。書いておかないと判別つかないのが玉にキズ(苦笑)