昨日とうって変わってのいい天気!
少し早いけど、薄手のツインニットに白のスカート…コートは、一応手に持って!
「いってきまーす!」
駅前通りまで、お出掛けだ!!
駅前通りについて、きょろきょろあたりを見回す。
んー…いない、かな?
ここじゃなかったらどこだろう…本屋か、ペットショップ…いやいや、安売りセンターかもしれない。
「はっ、まさか大穴でまだ学校とか!?」
「…はずれ」
「ふひゃあ!?」
突然背後から両肩を掴まれ、お間抜けな声をあげる。
「おっと、脅かしちまったか」
「び、びっくりしたよ金やん!!」
「いやいや、ファータの銅像の前で落ち着きなくきょろきょろしてると思ったら、今度は百面相だろ。これ以上うちの学院の生徒が妙な見世物になっちまったら哀れに思って、助けに来てやったんだよ」
「え゛…そ、そんなに…変だった?」
恐る恐る振り返れば、足を止めている人が…いるような、いないような。
はっっ!なんか携帯で喋ってる人とか、こっち見て笑ってる人とかいる!?
「おーい、〜…戻ってこーい」
「どうしよう!あたし、変な人!?」
「あー、ま、わかったから、どっかで茶でも飲もうや。そうしたらお前さんもここから離れられるし、俺も座れて一石二鳥だ」
「うんっ!!」
「んじゃ、行くか」
「あ、待って待ってー!」
先に歩き出した金やんの後を慌てて追いかける。
「…って、おい」
「だって今日人が多いんだもん!はぐれたら大変じゃん!」
「だからって服の裾を掴むな」
…そんなこと言ったって、手…繋いだり出来ないじゃん。
そう思ったけど、今は口に出来ない。
でも、そんな躊躇いを吹き飛ばすかのように、大きな手が前に差し出された。
「でかい迷子なんて出した日にゃ、学院としても問題アリ…だろ」
「…ま、迷子」
「教師が生徒の手を引いてりゃ、そんなことにはなるまいて。ほれ、手貸せ」
「でも…」
「お前さんが迷子になりたいなら、構わんがな」
ひらひらーっと紙が空に舞うように、大きな手が上にあげられるのを見て、思わず飛びつく。
「迷子になりたくないです!せんせー!」
「おーおー、素直で結構。じゃあ、行くか」
「うん!!」
先生と向かうのは、いつもの喫茶店。
ちょっと入り組んだ場所にあるから、あたしも金やんに教えて貰うまで気づかなかった。
でも、そこにいくと…金やんの顔が少しだけ変わる。
金澤先生じゃなくて、金澤紘人って人になる。
だから、あたしも生徒じゃなくて、ただの女の子になるの。
金やんのことが、大好きな…
金やんの彼女に…
星奏学院祭2が3/14、15だったんです。
でもって私が参加したのが3/14だったので、イベントに出ていた金やん(笑)に1日遅れでWDのプレゼントを貰うってネタで書いた話でした(笑)
…いいじゃん、これが夢小説ってやつの基本なんだから←開き直り
背の高い人の服を掴むの、結構好きです。
カルガモの雛のようについていくって感じが好き。
頼ってる、甘えてるって風に見えるから。