「ちゃん、入ってもいい?」
「おはよう、詩紋くん。」
「あの・・・もしかしてまだ昨日の事気にしてるの?」
「・・・ちょっとだけ。」
あかねちゃんの部屋に集ってしんと静まり返った空気の中、緊張の面持ちでいたあたしに藤姫がひと言お願いしますって言ったんだよね。
だから、皆にずっと言えなかった名前を言った。
「です!不束者ですが、宜しくお願いしますっ!」って大きな声で。
そしたら皆が思い思いに・・・笑い出した。
――― 今思い出しても恥ずかしい
「ごめんね。てっきり知ってるものだと思ったから・・・」
「詩紋くんも最初に会った時、言ってくれれば良かったのに。」
「うん、そうだね。でもあの時はそんな余裕なくて・・・」
「・・・それもそうだね。」
あー、でも、良く考えてみたらあのしっかりした藤姫があたしの名前すら教えずに部屋に通すなんて事ありえないんだよね。
「あぁー、あたしの馬鹿ぁ〜」
「そんな事ないよ!」
「詩紋くん?」
「ちゃんがそんな風に言う事ないと思うよ。あのね、ボク最初はちゃんとどう接すればいいか分からなかったんだ。失礼な事をしたらどうしようってそればっかり考えてた。でもね、あの時の貴女を見たら・・・凄く可愛いなって思ったんだ。」
「・・・」
「あかねちゃんと同じ、ボクが頑張って守らなきゃいけない女の人なんだって・・・思った。」
「詩紋くん。」
「頼りにならないかもしれないけど、ボク頑張るから!これからよろしくね、ちゃん。」
そう言って微笑んだ詩紋くんはあたしよりもよっぽど可愛くて、守ってあげたいなって思わず思ってしまった。
うん、これからもよろしくね?詩紋くん。
すいません、話の流れは全部同じなんです(苦笑)
取り敢えず最後に皆に名前を呼んで貰うってのが目標でしたから・・・。
本当なら一本の話に全員登場させるつもりだったんだけどねぇ。
三番目に書きあがったのは、純粋なはずの詩紋くんですw
なぜこんな妙な言い回しをするかというと・・・どうも宮田ッチ(または遙か3の弁慶)の印象が私の中に色濃く残っているらしく、何故か可愛い可愛い詩紋くんが天然企み系になりつつあります。
・・・でもそんな彼は結構好きです(笑)
別に腹黒く書いてるつもりはないし、企ませてるつもりもありませんっ!
だーけーど、話を書いていると年下の可愛い男の子をフルに活用して動いてしまいます。
全然うしろ向きじれっ隊のナンバー3じゃない(苦笑)
お菓子作りが大好きで、頑張れって言うと涙を拭いながらも「ボク頑張るよ!」という前向き精神が大好きです。
あーそう言えばDVD9巻の個別エンディングでは本当に詩紋くんにはビックリしたなぁ・・・。