気持ちよさそうに眠るを見て、ため息をつく。

「・・・全く、こんな無防備な姿を見せるのはオレの前だけにしてくれよ。」

安心しきった表情でオレの衣を掴んで眠る姿は、まるで生まれたばかりの赤ん坊のようだ。

「赤ん坊だと思えば、気がラクなんだけどね。」

苦笑しつつ視線を僅かに下へずらせば、自然と目に入る魅惑の肢体。

「・・・そっちは立派に女だからね。」





最初に一緒に寝るよう言ったのは他でもないオレだ。
オレが手をつける前に他のヤツラに手を出されちゃ面白くないから、この手の中に閉じ込めた。
いつでも自由に手が出せる状況を作ったにも関わらず、時間が経てば経つほど・・・驚く事に何も出来なくなった。

「情を掛けすぎちまったか?」

それならばとっとと抱いてしまえばいい。
そして自分の物にしてしまえば、きっとこの熱も今までと同じように冷める。
そう・・・今まで自分の周りにいた女とが同じであれば、だ。

時が経つにつれ、見えなかったものが見えてくる。
最初は興味本位で側に置いていた小鳥が、どんなに魅力的な女だったのか。





「今夜もお前の所為で眠れそうにないよ。」

そう呟きながらも、この眠れない夜を他のヤツに譲るつもりはない。
微かに開く魅惑の唇へ顔を近づけ、その吐息を感じると・・・僅かに顔をあげ、額にそっと口づけた。

「・・・眠りを妨げるようなマネは、今は止めておくよ。」

そんな楽しい事は、お前が起きている時にするさ。
勿論、お前の心をオレでいっぱいにしてから・・・ゆっくりと、ね。





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あっさり口づけしてしまっては面白くない(おい)
という訳で、絶対にそんな事はないだろうけど・・・当サイトの湛増くんはヒロインに対してだけは手が遅いです。
え?言い方が悪い?
あぁじゃぁねぇ・・・雛が卵から孵って美味しくなるのを待ってます(笑)
だってほら、弁慶の甥ですからそれくらいはやってもおかしくないよね?
(私、一体弁慶を何だと思っているんでしょう?(苦笑))
お題が既に得意分野(笑)なので、やっぱりそのまま行ったら他の話と同じだよなぁと思い、こんな風にしてみました。
現在脳内直純さん祭大好評継続中の為、最後の台詞が胸に沁みます。
・・・既に私の心は直純さんでいっぱいですっ!!(笑)
いや、本当に湛増くん・・・じゃなくてヒノエは書きやすいですよ、本当に。
ただ私が書いている所為で、若干(え!?)幼くなってしまって申し訳ない。
ま、アダルト部分は叔父である弁慶が頑張ってますから・・・許して?←誰に許しを得てる!?