「これですか?」
「いいえ、よく見て下さい。確かにこちらと似ていますが、葉の形状が良く見ると違います」
「あ…」
「ふふ、でも目の付け所はいいですよ」
「頑張ります!」
そういって、草生い茂る野へ戻る後姿を見つめる。
衣が汚れることも厭わず地に膝をつけ、同種の薬草を見つけようと大きな瞳を更に大きくし、ひとつひとつ手に取り見比べる。
ヒノエが見つけた…否、水軍の船に突然現れた少女
いつからだろう…
異なる国の君の微笑が、仕草が…
全て輝いて見えるようになったのは…
――― 弁慶
背を向けている相手を振り向かせるためだけに必要な、名
けれど、彼女に名を呼ばれると、それは意味が違ってくる。
この身ひとつでは償いきれない罪
それを償うまで、僕はどんなものにも…心奪われてはいけない
いけない、と…戒めて、いるのに ―――
思考の合間、手にある物を掲げたが…笑顔で、僕の名を呼んだ。
「弁慶!」
それだけで、心が満ちる。
君が名を呼んでくれる、それだけでこの身に喜びが満ちる。
「…今、行きます」
ゆっくり立ち上がり、清らかな少女の元へ足を向ける。
もう、君以外…愛せない
【ホームワークが終わらない】に自主的参加です。
無理矢理名前変換を押し込んだ、多分恐らく、随分と短い小話(苦笑)
いいんです、他の話が無駄に長かったりするから(おい)
弁慶って、どうでもいいことってどうでもいいと思うんですよね。
だから名前なんて、ただ相手を振り向かせるためのものだし。
ついでに言えば、策を練る時に分別するのに使うものだったり…ま、とにかくそんなもんだと思うんですよ。
それでも、愛しいと思っている人に呼ばれると…何か違う、どこか違う。
くすぐったいような、温かいような…今まで感じたことのない、何かがある。
そっから愛に繋がるといいなぁ〜と思って書いたんですが、そんなんわかりませんな(苦笑)
精進努力これからも致しますっ!!
主催者として、多少頑張ってみました。
あといくつ頑張っているかチェックしてみるのも一驚です?