「七海ちゃん、七海ちゃん!!」
ガラリと大きな音を立てて窓が開いたかと思うと、セーラー服を着た少女が窓から飛び込んできた。
けれど保健室の主は、大して驚いた顔もせずゆっくり振り向くといつもの穏やかな笑みを浮かべて、少女の名を呼んだ。
「どうしました、ちゃん」
「もぉ今度こそ絶対許さないぃーっ!!」
そう叫ぶと机で日誌を書いていた七海の背中にひしっとすがりついた。
「絶対、絶対許してなんかやらないもん!」
「ほらほら、落ち着いて。今度は何があったんですか?」
今度 ――― という言葉を口にするほど、は何かあると保健室の七海の元を訪れているらしい。
そんな状況に慣れているのか、七海は書きかけの日誌を閉じると肩口に乗せられていたの頭をなだめるようポンポンと撫でた。
「…」
「…七海ちゃん、いい匂いする」
「そうですか?」
「うん…なんか、凄く落ち着く」
首元に擦り寄るように甘えてくるがどこか猫の仕草に似ていて、思わず七海の頬が緩む。
「ちゃんは猫みたいですね」
「にゃぁ〜」
調子に乗って猫の鳴きまねをしながら、七海に甘える。
こんな所を他の生徒に見られたら、色々な意味で波風が立ちそうだ。
「ふふっ、それじゃぁ可愛い子猫さん。一緒にお茶でも如何ですか?」
「にゃ♪」
「美味しいお茶菓子もあるんですよ…あ、でも猫さんは食べちゃだめですね」
「え?」
「それじゃぁ僕だけ食べようかな〜…」
「なっ七海ちゃんごめんっ!あたし人間!!」
大慌てで七海の背中から剥がれると、自らが猫ではないのを主張するかのようにはその場でじたばたと暴れ始めた。
その様子を見て、くすくす笑い出した七海は側にあったパイプ椅子を自分の隣に置いた。
「それじゃぁ人間のちゃんは、大人しく座って待っててくれますか?」
「はーい!」
「すぐお茶入れてきますね」
保健室に七海ちゃんがいる。
ただそれだけで、苛立つ心が静かになる。
まるで七海ちゃん自身が、お薬みたい
そう思う生徒は、ひとりだけじゃない。
七海ちゃんはあー様なんですよね(凄い語弊ある(苦笑))
BでLな作品なんですが、アニメでやってるの見たんですよねぇ…
七海ちゃんが女の子にしか見えなく…げほほ…(笑)
でもって真一郎がカッコいいんだ…マジで。
あ、真一郎は三木眞でした。
元々は企画のひとつ、だったんですが…ボツになったので、埋まってました。
とある高校の校長と、女生徒のWヒロイン話書く予定だったんですけど…壮大すぎて止めました(どきっぱり)
でも折角保険医七海ちゃんを書いたので、勿体無いの神様に突っ込まれる前に掘り起こしてきました。
七海ちゃんと一緒にお茶を飲むと、癒される気がします(うっとり)