「♪」
「・・・どうしたんだ?」
「え?べ、別に!」
そんな風に頬赤らめて、鼻歌歌いながらスキップしてたら・・・いくら鈍いって言われる俺だって何かあったって分かるぞ?
「何かいい事でもあった?」
「っ!!」
図星。
本当にはわかりやすいなぁ・・・ま、そこが可愛い所なんだけど。
俺は組み立て途中だったハロを脇に避けて椅子を回転させると、反対側にある椅子に座ったに視線を向けた。
「また何か面白い本でも読んだの?」
「ううんvすっごく綺麗な絵を見たの!」
あぁそう言えば昨日ラクスと二人で美術館に出かけたって言ってたっけ・・・そこでみたのかな?
「どんな絵だった?」
「あのね!女の人がね・・・」
俺が尋ねるとは嬉しそうに立ち上がってその絵の説明を始めた。
――― それは男女の絵だったらしい。
ドレスを着てはにかむ女性の頬に、片膝をついた男性が手を差し伸べて微笑む・・・という物なのだが、どうもそれがの理想とする王子様風だったようで終始その相手を褒め称えている。
・・・なんだろう、何かが胸に引っかかってるような感じがする。
胸を押さえながらもの話を聞き続けていると、次第に胸がムカムカし始めた。
こんな気持ち、確か前にもなった事があったっけ・・・。
「でねvその男の人の表情が・・・」
両手をしっかり組んでうっとりした表情で話すはとても可愛い。
まさに夢見る少女って言う感じだけど、それを架空の人物に向けているのが・・・ちょっと気に食わない。
だから普段なら最後まで話を聞いてあげる俺だけど、きっと最後まで聞いていたらこの間のディアッカの時みたいに苛立ってしまうかもしれないから・・・俺は席を立っての前に左膝をつくと右膝を立てて座った。
「・・・アスラン?」
「つまり、こんな感じだった・・・って事だろう?」
そう言うと俺は座っているの左頬へそっと右手を伸ばし、じっと彼女の目を見つめた。
さっきまで記憶に残っていた絵の話をしていたの目には今・・・俺しか映っていない。
「ア・・・アスラン?」
「・・・しー」
右手をの頬に軽く触れさせると、ピクリとの体が揺れた。
そして俺がまっすぐ見つめているのが恥ずかしくなってきたのか、の視線が微かに俺から反らされた。
こんな風に恥らうような顔をしたを見るのは・・・初めてだ。
そう考えると誰も見た事がないを、今独り占めしているという気持ちで胸がいっぱいになり自然と笑顔になる。
「・・・、どうして俺を見ないの?」
「だって、は・・・恥ずかしい。」
「が見た絵ではちゃんと見つめあってたんだろ?」
「う・・・うん。」
「それなら、も俺を見てよ。」
――― 少しの間でいいから。
小さな声でそう囁くと、ゆっくりが俺の方に視線を向けた。
が説明していた絵の男性も、きっとこんな気持ちで相手の女性を見ていたのかな。
そんな風に思いながら、暫く俺は照れくさそうにこっちを見ているの顔を眺めていた。
どんどん綺麗になっていく、幼馴染の顔を・・・
言わずもがな・・・SEED2004年カレンダー(12月)がこんな所にまで影響しております(笑)
もし該当の物をお持ちの方は、半分だけめくってこの話を読めば楽しさ倍増かもしれません。
因みに我が家には・・・ありません!(どーん!)
目を閉じなくとも頭に浮かぶくらい見てるので大丈夫!(何がっ!)
さて、壊れた話はあちこちでしてるので落ち着こう(笑)
王子様は大好きです(意味不明だよ、おい)
と言う訳でアスランは王子様です(だから、おかしいって!)
これぐらい短くてまとまった話が沢山書きたいなぁと最近思っています。
まとめて書く時間が無い事と、だらだら話を書くのがクセになってるから(苦笑)
アスランの部屋にいる時にラスティがいないのは何故か(笑)
気を利かせて出て行っているのか、それともアスランに上手い事追い出されてるのか・・・その辺は謎。