「アスラ〜ン・・・」
「・・・」
「アスランってばぁ・・・」
「・・・ん、何。」
ようやく眠りについた所をに起こされ、再び眠りに落ちそうな意識を必死で浮上させる。
ベッドサイドのランプをつけて、は小さな枕を腕に抱き俺のシャツの袖を掴んでいた。
深夜にその出で立ちは魅力的な格好のはずなんだけど、枕を抱えている姿が幼い頃と同じ仕草なので何故か保護欲が先に駆り立てられる。
「どうした。」
「・・・寝れない。」
「また寝る前にコーヒーでも飲んだんだろ。」
「今日は飲んでないもん!」
口を尖らせて否定する彼女が可愛いと思う反面、眠る時間は少ししかないんだから出来れば眠らせて欲しいと思う気持ちもある。
それでも愛しい彼女が困っているならば、と思い起き上がって手招きする。
「・・・一緒に寝る?」
「うん!」
ぱぁっと花開くような笑みを浮かべ、素早く俺の隣に枕を置くと小さな体を滑らせてきた。
いつものように彼女を腕に抱き、宥めるようにその頭を撫でながら再び眠りに落ちようとしたオレの名を彼女がもう一度呼んだ。
「アスラン。」
「・・・な・・・に・・・」
連日の事務処理で疲れきっているオレの体は、反応が鈍くなっていて目を開けようとしても瞼が重くて開かない。
小さく肩を揺さぶられても、体がいう事を効かなくなっている。
――― 頼むから寝かせてくれ。
そう心の中で呟いていたオレの耳に飛び込んできた言葉に驚いて反射的に目を開ける。
「え?」
「・・・お願い。」
頬を染めて両手を合わすの声が頭の中でぐるぐる回っている。
「・・・。」
「そしたら眠れる気がするの。」
「・・・」
自分は本当にに甘い、と思う。
でもそれ以上にに・・・惚れているんだと思う。
「・・・分かった。これで眠れなかったら・・・あとの事は保障しない。」
「りょ、了解!」
・・・分かってないんだろうな、この調子じゃ。
心の中でため息をついてから、の頬にそっと手を添えた。
そして薄く開いた彼女の唇を塞ぐように・・・唇を合わせた。
彼女がオレの耳に囁いた甘い言葉・・・それは ――― キスで眠らせて。
こんな夜更けに、そんな格好で、そんな台詞を言われて・・・
いくら鈍い俺でも目が覚めるよ。
息が止まりそうなくらい深いキスを繰り返し、彼女の力が抜けたのを感じて目を開ければ、悔しいくらいに気持ち良さそうに眠るの姿。
「普通寝る?キスの後に・・・」
穏やかに眠る彼女に布団をかけて、高ぶってしまった気持ちをどうやって押さえ込もうかとに背を向ける。
「はぁ・・・今度は俺にキスして欲しいよ。」
背後から聞こえるのは、気持ち良さそうに眠る彼女の吐息だけ。
5. キスで眠らせて
ご、ごめんアスラン(苦笑)折角寝ついたところ起こしてゴメン!
なんかこの話に関しては、アスランに謝る事しか思いつきません。
・・・ヘタに長い間お兄さんしてたから、面倒見るクセついちゃったのが敗因でしょうか?
この後、お約束のように暫く寝れなかったアスランは翌日カガリに怒られます。
ボーッとするな!と。怒らないであげて下さい、カガリ(笑)
それにしてもどうして同行為、同人物で違う話書けるかなぁ(笑)
思いつく時は本当にすらすら〜っと書けて気持ちがいいよ、うん。
砂吐きました、と言う感想お待ちしています(笑)
またこんな話書いても楽しんでくださる方、お待ちしていますm(_ _)m